天体用途では厳しいのか?と思っていたNikon 1でしたが、ちょっと検証してみたのでレポートします。
ただまぁ専用レンズ以外の使用では不都合の多いちょっと残念なカメラであることは以前もお伝えしましたが、他マウントの非接点レンズでは露出計が動かないうえにフォーカスのアシスト機能なども皆無のために、結局実際に撮ってみなけりゃ明るさもピントもどうなるかよく分からないってのがネックなんですよね...
せめて、フォーカス合わせのためにもズーム表示くらいは出来るようにしてもらいたいものですが。。。
Nikonさん、何とかしてもらえないでしょうか?
ま、その辺はちょっと我慢するとして、実際にJ1が天体方面における撮影でどれだけ使えるのか、いろいろと試してみました。
幸いにも、少々一癖あるもののインターバル撮影機能が搭載されておりまして、それを使って撮影したペルセウス座流星群の火球写真をすでに先日お見せしましたが、標準ズームレンズでもあれくらいの写真(色味、ノイズなどサクッと処理してますが)は撮れることは分かりました。
ただノイズの発生量がAPS-C機の比ではないほど凄まじいので、星野・星景写真を美しく撮ろうという希望はほどほどに抑えておいた方がイイです。
ダーク画像(もちろんノイズ低減なし)を自前のAPS-C機と比較するとこんな感じです。
ISO1600/120秒露光でのノイズ発生量(左上隅500×500の切り抜き画像) |
あまり高感度で長時間露光しなければ、ノイズ低減機能やダーク減算処理でおおよそ目立たなくはさせられますが、事実としてこれだけのピクセルが滅されてしまうと考えると...
にしても低ノイズで定評のあったD40は流石にプチプチノイズ少ないなぁ...もうちょっと開けると左上隅付近にドバッとヒートノイズが出てくるんですが。
上の比較を見てもそうですが、ここ近年のデジカメは単純に画素密度(D40<D90<NEX-5)に比例してノイズも増える傾向があるので、星撮り屋にとってはあんまし高画素化ってのもありがた迷惑なところもあるのですが、、、最近の高画素機種はどうなんでしょうね?
しかし、星空の写真なんてのは処理の仕方でどうにかなるものなんで、これでも全く使えないと言うほどではないです。
ただまぁノイズ処理は強めにかけないとどうしようもないので、多少のっぺり感が出てしまうのですが、とは言え↓この程度の写真は作れるんで十分と言えば十分か?
Nikon J1で、朝方の東の空(10mm/F3.5/ISO1600/120秒) |
とまぁ長秒露光にはあまり使いたいとは思えないNikon 1なのですが、明るい被写体が相手ならそんな懸念も無用なわけです。
ということで、お次は煌々と輝く月の撮影で比較してみました。
先日、3年ほどに一度というブルームーン(と言っても9月1日になっちゃってましたがw)を、同じ鏡筒(1000mm/F5)を使ってNEX-5とJ1とで撮影したのがこれです。
左がJ1、右がNEX-5の等倍比画像 |
1000mmは長すぎて、やはりJ1ではちょっと収まりきれませんでした。。
↑の写真でも写りそのものの繊細さの違いがは歴然ですが、J1の方を同サイズに縮小してみたのがこれ↓
撮影サイズが1.5倍も違うので単純比較は出来ないのですが、それでもこれだけ明らかな違いが出たのはやはり、全く衝撃のない電子シャッター機構の恩恵に尽きますね。
NEXはやたらと豪快なシャッターアクションがあるのですが、いくら数百分の1のシャッター速度とは言え、望遠率が上がれば上がるほどに微小な揺れですら写りに影響してしまうわけですよ。
結局、長玉での直焦撮影なら電子シャッター式のカメラがやっぱり有利ということです。
そう考えれば月や野鳥なんかの望遠撮影には有用なカメラではあると結論づけて良いのではなかろうか?
ただやはり最初に触れたとおりで、Nikon 1には、自動露出調整とフォーカス合わせのアシスト機能がないのが痛すぎる...
この辺の機能強化だけで万民のウケもかなり上がると思うんだけどなぁ...
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