ピークは明晩8時頃との予想ですが、幸い夜半まで月も出て来ませんし、放射点も高高度で天の川も存分に楽しめる時間帯ということで、天候が良ければ好条件で楽しめそうです。
数秒間にわたってユラユラゆっくりと流れる微光流星が多いので、じっくり願い事が出来ますよ!!
また来週から再来週にかけては月も痩せる時期なので、今月中長期的に活発化するオリオン座流星群も好条件で楽しめそうだし、今月中旬の晴れた夜には撮影に出掛けてみようと大いに画策してます。
数はそこそこも派手な火球の多いオリオン座流星群ですが、明るい火球ならF3.5クラスの標準レンズやコンデジでも、高感度で数秒程度の長秒露光可能なら十分撮影出来るので挑戦してみてはどうでしょうか?
せっかくなので流星の撮影方法について触れてみましょうか。
ここではデジタルカメラ使用を前提として話を進めます。
【準備するもの】
基本として三脚とデジカメ。もちろんデジイチがベターですが、コンデジならまずマニュアルフォーカス可能で、高感度で最低でも5秒以上、願わくば15秒程度は露光できるものが望ましいです。また出来るだけ明るいレンズを有していることも有利な条件です。
撮影補助アイテムとしてリモコンレリーズ、赤外線リモコン、ケーブルレリーズのいずれかも必須ですが、こういったモノが用意できない場合は、タイマー撮影機能を使いブレが生じないよう注意して下さい。
もし追尾撮影したい場合はポータブル赤道儀を用意しましょう。
【画角について】
広角であればあるほど流星を捕らえられる可能性は増えますので、手始めには出来るだけ広角のレンズ、コンデジならズームのワイド端(24〜28mm相当)での撮影をお勧めします。
もし迫力ある流星を撮影したいというのなら40〜50mm(APS-Cなら25〜35mm)くらいの焦点距離が適当かと思いますが、もちろん画角が狭まるほど流星を捕らえられる確率は下がりますので、この場合は複数台用意した方が失敗が少ないと思います。
【設定感度と露光時間】
環境や光害の影響にも依りますが、目安としては絞り値F2.8辺りを境にそれ以下の明るいレンズならISO800、暗いレンズならISO1600かそれ以上に設定し、10〜15秒程度の露光時間がちょうど良いと思います。
もし星空もしっかりと描写したければ30秒程度露光しても良いでしょう。ただし、固定撮影ではそれなりに星像も流れてしまいますし、あまり感度を上げすぎて全体的に明るさが増しすぎると微光流星は埋もれて消えてしまうので、その辺の兼ね合いを考えつつ空の状況で感度や露光時間を決めて下さい。
【フォーカスの合わせ方】
星空を撮影する場合は必ずマニュアルフォーカスで無限遠に合わせます。オートフォーカスでは通常星空にピントは合いません。
合わせ方のコツとしては、デジイチならまずファインダーを覗きながらカメラを明るい恒星に向けて固定し、ライブビューで拡大表示して星像が最も小さくなるようにフォーカスリングを微調整してください。
ミラーレス機やコンデジの場合も同様ですが、電子ビューファインダー(EVF)では星像を捕らえにくい上にバックライトが明るいため目が眩んでしまうので、EVFの使用はなるべく避け、外付けの光学ファインダーを使用するか、そういったオプションがなければLCDモニターのみで合わせるようにした方が良いです。
【撮影方向】
カメラを向ける方向については、どこに流れていくか分からないのでテキトーでOK。後は運次第です。
個人的には、カメラ一台の場合は広角でおおよそ放射点方向に向ける場合が多いですが、月が出ている場合、月光の影響の少ない方が長時間露光も出来ますし流星の写りもハッキリしますので、なるべく月に背を向けるというのが基本です。
放射点にほど近い馴染みのある星座の方向や、もし軌跡の長い流星が撮りたければ、放射点より45〜90度ほどずらした方向へ、画角の長い対角が放射点からの直線上になるように向けておくのが良いでしょう。
方向が決まったらいよいよ撮影開始。ひたすら連写しまくってください。
【連写の方法】
連写のやり方にもいろいろありますが、デジイチならリモコンレリーズを接続し、連写モードに設定してあとはレリーズロックしておけばカメラの連写限界枚数までザクザク撮影してくれます。
リモコンレリーズを使用できないコンデジやミラーレス機の場合は対策が必要です。
もしインターバル撮影機能を装備していれば、撮影の度に多少のブランクが入ってしまいますが、これを活用するのも良いでしょう。
昔ながらの、いわゆるケーブルレリーズ でも対応可能ですが、特にコンデジは連写できる限界枚数が少ないので頻繁に押し直す必要がありますし、何と言っても手が疲れます。。
また赤外リモコンに対応したデジイチやミラーレス機は、手動でリモコン撮影という手もありますが、ここで便利なのがマルチインターバルタイマリモコンキットです。
ケーブルリモコン非対応のデジイチ/ミラーレス機には必須の便利アイテム。 |
これは一定間隔で発信が行えるという便利な赤外線リモコンですが、デジイチメーカーの多くの機種に対応しており、1〜40秒までのインターバル設定が可能です。
一時期は完成品も販売されていましたが、現在キット売りのみなのでハンダ付け工作が必要ではありますが、最低限のハンダ工作工具があれば素人でも小一時間で製作可能です。
これを使う場合はカメラ本体側で露光時間を設定しておき、インターバルは最小の1秒設定で使用すれば最短間隔で連続撮影が可能です。
ただ、素のまま作ってもご覧の通りの形状で結構扱いにくかったりしますので、市販のフレキシブルLEDライト などを加工して発光部をアーム状に伸ばしたり、設置固定しやすいよう自作加工して使用するのがオススメです。
因みに個人的には、長時間露光も出来るようにインターバルタイマーリモコンを接続してインターバル制御出来るよう改造して使ってたりします。
ちょっと長くなりましたがこんなところでしょうか。
まぁ流星雨にでもなれば話は別なのですが、流星撮影では100枚撮って1〜2枚も写っていれば御の字といったところで、ほとんどの写真はボツってしまいます。
次回は、そんな無駄になってしまった連続写真の巧い活用方法でも綴ってみようと思います。
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