2日間連夜の月が昇るまでの時間帯で、実に合計2500枚以上も撮影してみたのですが、結局流星を捕らえられたのはわずか3枚という悲惨な釣果。
流星シーズンでなくともそれくらいは普通に撮れるもんナァ...今回は見事に肩すかし、まんまとしてやられました。。
ということでちょうどネタも出来たので、先日述べていた流星ボツ写真の活用方法でも綴ってみたいと思います。
【活用その1:動画にしてしまう】
暗い夜空の連続写真は数秒〜数十秒という間隔で撮影された「微速度撮影写真」なので、これを連続再生することで巷でもよく見掛ける早送り再生のような動画に加工することが可能です。
ウチはMacメインなのでそちらを中心に説明させてもらいますが、iMovieでも連続写真から動画を作ることが出来るのですが、少々ややこしかったり動作的にちょっと重いというのもあるため、専ら「TSB SimpleAnimator」という軽いフリーソフトを活用させてもらってます。
非常にシンプルな物で、フェードなどのエフェクト機能などは一切ありませんが、コマ数を細かく調整できるので狙った速度の動画が作りやすいです。
操作も至って簡単なので、興味のある方はとにかく使ってみて下さい。
因みにこれを使用する際のコツとしては、デフォルトのMPEG4で直接書き出すとグラデーションが粗く見栄えのしない動画になってしまうのですが、サイズが巨大化してしまいますがRaw movieという形式でまず書き出し、それをQuickTimeなどを使ってサイズダウンして再度書き出すと、小サイズでもグラデーションが粗くならず美しく出力できます。
【活用その2:日周運動の軌跡写真に編集】
固定撮影の星空写真は、日周運動で星の位置が刻々と変化した状態で撮影されますが、これらを比較明合成することで日周運動する星の軌跡写真を作ることが出来ます。
これについてはPhotoshopなどのレイヤーを持ったソフトがあれば可能ですが、枚数が多いと読み込むだけでもかなり大変で、場合によってはパソコンが固まります。。
そこでオススメなのが「StartStaX」で、ボタン一発で何百枚でも無理なく合成をこなしてくれるのでかなり重宝します。
出力形式はJPEGのみですが、途中経過をTiffなどの別形式で出力することも出来ますし、ダークイメージを用意しておけばダーク減算処理まで同時にこなしてくれます。
あいにく日本語には対応していませんが、合成方法の種類さえ押さえておけば英語が苦手でも難なく使えると思います。
因みに合成方式は「Lighten:比較明」「Gap Filling:光跡のスムージング調整可能な比較明」など7種ありますが、「Average:平均」もあるので追尾撮影写真のコンポジットにも便利です。
なおプラットフォームはMac、Windows、Linuxに対応しています。
10月9日、淡い流星を捕らえた唯一の写真。 |
全924枚を豪快に比較明合成(やり過ぎw)。下部の光跡が途切れ加減なのは雲の影響です。 |
【活用その3:コンポジットで美しい星野写真に】
デジタルでの長時間露光写真の場合、低い感度で何十分も掛けて渾身の1枚を撮影するよりも、多少感度を上げつつ数分単位で何枚も追尾撮影しておき、それをコンポジットした方が美しい仕上がりが期待出来ます。
かなりの高感度で撮影した写真でも、枚数が多ければその分ノイズ低減効果も得られますので、追尾撮影のボツ写真はこの方法で有効に活かしてみてはいかがでしょうか?
ノイズ低減には「加算平均合成」が有効ですが、同時にこれには動いている物の写りを弱める効果もあり、例えば何枚かに雲や飛行機、人工衛星が写り込んでしまっていても何十枚と重ねることでそれらの存在を弱めることが出来ます。
方法はいたって簡単で、上記のStartStaXなら「Average」で合成すればOK。Photoshopを使用する場合は、50%の透過率で何枚もレイヤーに被せていけば良いワケです。
ISO1600/20秒露光。ちょっと雲が多い状況でしたが... |
30枚を加算平均合成。雲や人工衛星などは薄れ、ざらつき感も弱まります。 |
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